野良猫との接し方
子供が公園で遊ぶ年ごろになると、野良猫などを見かけることがあります。
野良猫というのは、通常の場合、人に飼われておらず自由に生活している猫を指します。
野外で餌を探し、避難場所を見つけ、人間との直接的な関わりが少ない状態で生活しています。
猫好きの人が餌をやっていることもあるとはいえ、健康管理は全くされておらず、公園の隅にある藪などを避難場所としています。
中には人懐こい野良猫がいて、子供を見ると近寄ってきたり甘えてきたりすることもありますが、獣医による健康管理がされていないことを子供にきちんと説明する必要があります。
野良猫の他に、「地域猫」に分類されている猫もいます。
地域猫は特定の地域やコミュニティで生活している猫のことで、飼い主がいないという点では野良猫と同じです。
ただし、地域猫は一般的にその地域の人々によって餌を与えられたり、世話をされたりしています。
地域猫は野生の状態で生きていますが、地元の人々によるサポートを受け、ボランティアが共同で餌やりや健康管理、排泄物の後始末などを行っています。
野良猫対策としてスタートした地域猫活動は全国的に拡大しており、野良猫とは違って健康管理を受けているのが特徴です。
野良猫と地域猫の他に、「野猫(野生の猫)」と呼ばれる猫も存在します。
野猫の例としては国の天然記念物である「イリオモテヤマネコ」が有名で、人間とは全く接触のない生活をしています。
野良猫の世界は厳しいことを教える
野良猫が近寄ってきても、むやみに撫でたり顔を近づけたりしないように、子供に教えることが大切です。
猫はかわいい動物なので子供もつい近寄ってしまいがちですが、健康管理が行われていませんので、ノミなどがいる可能性も少なくありません。
また、野良猫に下手に餌付けをしてしまうと繁殖に拍車がかかり、地域の家の軒下に棲みついてしまうなどのトラブルが起こりますので、注意しなければいけません。
可愛らしい子猫の野良猫を見つけて、子供がどうしても飼いたいと言った場合には、まず最初に、本当に野良猫なのかどうかを確認する必要があります。
野良猫にしてはきれいすぎる、あるいは人懐こすぎる場合には、どこかの飼い猫が逃げ出してきた可能性も考えられます。
マイクロチップが装着されている飼い猫もいますので、まずは最寄りの保健所か警察署に問い合わせをしてみましょう。
迷子猫の届け出が提出されていることも考えられますし、マイクロチップの有無は獣医さんに確認してもらうことができます。
飼い主がいなく本当の野良猫の場合には、トイレのしつけができるかどうか、最後まで責任を持って飼えるかどうか、子供とよく話し合うことが重要です。
猫を飼うためには、予防接種の費用なども必要です。
もし家庭の環境的に飼育できないようであれば、近くの保護猫活動を行っている団体に連絡するのも手段の一つでしょう。